新天皇陛下がご即位され、清清しくとても穏やかな、令和二年の新春を、迎えることができました。心よりお慶び申し上げる次第です。

私事ですが、約２年前から坐禅に入門し、不動の心を養うための、自己鍛練に取り組んできました。

その過程で、茶禅一味の教えに出会い、昨年から藪之内流の茶の湯の指導を受けています。

和敬清寂を旨とする茶道は、作法が厳格で、礼儀を尊ぶため、相当な覚悟を要すると緊張していましたが、茶道の祖千利休居士が申されている通り、お茶はただ渇きを癒すものにすぎないので、細かな作法にとらわれず、楽しむことが大切です。

気楽に習い始めたところ、極めて合理的で、かつ効率的な所作に、感銘を受けると共に、人々の心を癒すお点前が、極めて難しいものであると気付く日々です。

新年を迎え、恒例の初釜が５日に開催され、初めて参加させていただきました。

濃茶席に始まり、薄茶席に進み、交代で亭主を務め、師より３人様にお点前を差し上げるよう、指示がありました。

躊躇するも培ってきた不動の心によって、覚悟を決めて失敗を恐れずに、イメージトレーニングを済ませ、挑みました。師をはじめ稽古仲間に励まされながら、あまり大きなミスもなく、お客様に喜ばれるクリーミーなお茶を、差し上げることができました。

温度の調整、抹茶と湯の量、泡立ちなど、微妙な感性を修得するには、相当な根気が不可欠です。

今後も稽古に励み、不動の心の鍛練に、邁進して参りますので、ご指導宜しくお願いします。

2020.01